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株式会社ピエトロ様 | 強い成⾧支える新基幹システムへ

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株式会社ピエトロ様

企業の思想を継承しつつ、『BeAd』を軸に基幹システムを再構築。
柔軟な対応力とデータの一元化で部署が連携、ビジネスの可能性も拡大。

1980 年に開業した 一軒のスパゲティ専門店からスタートしたピエトロ。パスタの前菜代わりに提供していたサラダのシェフ手作りのドレッシングを顧客のリクエストで商品化し、口コミで人気が拡大。1987年から本格的にドレッシングの通信販売を開始。創業から10年後には、流通店頭と通販を合わせ、年間約700万本を売り上げる看板商品となる。

ピエトロ商品の写真

以降、レストラン事業と並行して食品事業に注力し、ドレッシングやパスタソースなどのオリジナル商品を続々と発表。全国に認識されるブランドとして成長を遂げ、2015 年には東京証券取引所市場第一部指定承認を果たす。現在は主に食品事業・レストラン事業・本社ビル等の賃貸事業を中心に事業を展開。食品事業では 2019 年に発売開始した直販限定のスープを事業の第三の柱として育成中。レストラン業態では直営 20 店舗、FC13 店舗を展開する(2022年 2 月現在)。

導入前の課題と導入後の効果の画像
松下 加奈氏の写真
株式会社ピエトロ
S&I室 室長
松下 加奈氏

ビジネスの環境変化に対応できない、
フルスクラッチの旧基幹システムからの脱却。

ピエトロは、創業から間もなくオリジナルのサラダ用ドレッシングを発売。その後も自社工場で作る食品事業で大きな成長を遂げてきた。1998 年にはテレビ CM を機に全国的な人気を獲得。食品事業の売上が勢いづく 2001 年に、本格的な基幹システム(以下、旧基幹システム)を導入した。

「旧基幹システムは、NTT データ九州にフルスクラッチで開発していただき、2001 年から約 18 年間利用してきました。当時存在していたシステムは、販売管理、通信販売(顧客管理や定期購入管理)、生産管理でした。市場を取り巻く環境の変化や社内の組織変更、商品販売チャネルの増加と、ビジネスを取り巻く環境が変化するたびにシステム機能を追加、改善しながら、ハードウェアもその都度、更改してきました。しかし、急増する EDI 取引への対応、販促や経営面でのデータの活用など、旧基幹システムの対応力では限界があったのも事実です。2019 年には軽減税率の適用が決定しており、これを機に基幹システム全体を再構築すべきだと判断しました。」と、基幹システムの再構築に携わった松下加奈氏は振り返る。

当時は社会のデジタル化が急速に進んだ時期でもある。時代が求める安全性の確保やビジネス面のスピード、業務の効率化を旧基幹システムで実現するのは不可能だった。しかも、軽減税率の適用までは 2 年を切っていた。限られた時間の中で、さまざまな業務の変化や要望に柔軟に対応できる、拡張性に優れた新しい基幹システム(以下、新基幹システム)が求められた。

前田 真希氏の写真
株式会社ピエトロ
S&I室 主任
前田 真希氏(写真右)

高い拡張性と将来性の確保を目指し『BeAd』を導入。
現場の声を反映し、より“使いやすい”システムに。

大きな課題は、「ソフトウェア環境」、「ハードウェア環境」、「蓄積された情報の活用」の3点に絞られた。まず「ソフトウェア環境」については、高い拡張性や将来性を確保したシステム構築を考慮し、システム基盤に NTT データ九州が開発した『BeAd』の導入を決めた。

「当時、弊社には新システムの検討を専任で行える状況ではなかったので、20 年以上お付き合いをいただいている NTT データ九州からの提案には、全幅の信頼を置いていました。弊社の事業内容をよく把握してくださっており、単に新しいシステムを導入するだけではなく、導入後の細かい活用を見据えたご提案がとてもありがたかったです。」と松下氏。

導入後は『BeAd』に含まれる食品型テンプレートを利用し、軽減税率の制度改正にも柔軟に対応。さらに、導入前は工場で手管理をしていた賞味期限や製品トレースも、データの一元化により各部署での確認が可能に。経理や営業面では増加する EDI 取引にも対応できるようになった。

松下氏とともに新基幹システムの構築に携わった前田真希氏は、開発中のエピソードをこう話す。「旧基幹システムを利用していた部署や人数が多かったので、NTT データ九州の担当者には社内打合せにも参加していただき、当時の運用状況を再確認しながら『BeAd』への移行を考えました。より良いシステムにするため、ドレッシングの製造工場など現場にも足を運んで直接スタッフの声を収集いただき、細部に至るまで使いやすさを熟考していただきました。ピエトロ独自のシステム思想を継承しつつ、大幅な運用変更による現場の混乱も回避することができました」。

ハードウェアの課題は『AWS』、
情報活用の課題は『Tableau』で解決。

「ハードウェア環境」と「蓄積された情報活用」の両課題については、どちらも NTT データ九州が提案した案を採用。まず、ハードウェア環境は、自社サーバーの保守期限の到来を機に『AWS(アマゾン ウェブ サービス)』の利用に切り替えた。

「旧基幹システムだった頃は本社内にサーバールームがあり、運用にかかる負荷がとても高かった。毎日、手動でバックアップ用のテープを入れ替えていた時期もあったほどです。
運用の効率化や投資コストの平準化、さらにセキュリティの向上という魅力からも、AWSを利用する価値は十分にありました」(松下氏)。

情報活用に関しては、分析ツール『Tableau(タブロー)』の導入によって大きな変化があったという。「以前は S&I 室にデータの抽出や出力の依頼、問い合わせが殺到していましたが、導入後は誰もが自分の欲しいデータを欲しいタイミングで出力できるようになりました。
また、経営判断に必要な報告資料の作成などもスピードアップしました。グラフや表の作成も簡単なのでデータを可視化したい時も便利です」(前田氏)。

データの一元化で部署間の連携が強化。
新しいビジネスに繋がる仕組みづくりへ。

S&I室のメンバーの写真

ピエトロの新基幹システムは 2019 年から稼働中。現在、製造部、食品事業本部、経理部など、ほとんどの部署で活用され、登録ユーザー数は 260 名を越える。一部の部署だけで管理していた情報はすべて一元化。手書きや手入力にかかっていた時間とヒューマンエラー、情報確認が取れない際の時間のロスやストレスが激減すると同時に、ペーパーレス化にもつながっているという。

「新基幹システムになり業務内容は劇的に変化しました。基本的に生産管理や販売管理をメインに構築したので、今後も各部署からの意見を集約、調整しながら、今後の機能追加をご相談できたらと思っています」(松下氏)。「『BeAd』によって社内で連携できる部分が増えています。より広範囲で活用できるよう、NTT データ九州にご相談しています。今後は EDI の取引先も増やす予定なので、一緒に考えてバージョンアップを進めたいと思っています」(前田氏)。

「社員からは、『ひょっとして、こんな使い方もできるのでは?』など、意欲的な意見が上がるようになりました。以前はなかった意見のようですから、このシステムが使いやすいという証拠でしょう」。各部署から集まった声をまとめて、今後も更に社員の業務効率が上がるようにシステムの拡張は続く。

集積したデータを通信販売やレストランのシステムと合わせて分析し、新たなビジネス
につなげる仕組づくり
株式会社ピエトロ様会社ロゴ

株式会社ピエトロ様

「はじまりは一軒のレストラン」。このキャッチフレーズから始まるピエトロの物語は、40年以上かけて培ってきたレストラン事業や食品事業を中心に、現在は「食を楽しむ」シーンの創出にも注力。原点であるレストランのお客様をはじめ、常にお客様の声を傾聴し、企業活動に活かす「ファンベース経営」を打ち出し、お客様・取引先・働くスタッフなど、ピエトロを取り巻く人々とともにしあわせをつなぐ企業をめざす。その一環として、「おいしいものは、人の手からしか生まれない」という理念のもと、福岡県・能古島(のこのしま)にある自社農場で、自分たちの手で野菜を作り、その収穫で商品も開発している。また、食育活動にも積極的で、幼稚園・保育園や、地域活性化への貢献として「道の駅」などで、体験型の食育イベントを開催している。さらに、現在、福岡県・古賀市の福岡食品加工団地にある製造拠点を、2025年に同市内の新しい立地に移し、製造能力の拡大を図ると共に、工場見学ができる設備なども計画。お客様に喜んでいただき、ファン度を上げる努力を続けている。

本社所在地 福岡県福岡市中央区天神3-4-5
会社設立 昭和60(1985)年7月
資本金 10億4,238万円
事業内容 パスタ料理をメインとしたレストランおよびファストフード店の経営。ドレッシングやパスタソースなどの製造販売。本社ビルをはじめとする賃貸事業など。
URL https://www.pietro.co.jp/
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